● セッションボーダーコントローラー（ＳＢＣｓ）によってキャリアＶｏＩＰ設備市場は成長へ、ＩＭＳ市場は2010年第2四半期に急上昇

2010年8月24日、カリフォルニア、キャンベル―マーケットリサーチのＩｎｆｏｎｅｔｉｃｓリサーチ社は2010年第2四半期のマーケットシェア及びに予測リポート Service Provider VoIP Equipment and Subscribers と IMS Equipment and Subscribers を発表した。

アナリストメモ

Infoneticsリサーチ社のVoIP及びIMSサービスプロバイダ指導アナリストの Diane Myers は、「世界的に見た総収入が前四半期に比べて27％、昨年の同四半期に比べて70%増加したセッションボーダーコントローラー市場は非常に活発です。IP-to-IP接続が IP-to-TDM接続 を上回り続けている証拠といえます。2010年のVoIP キャリア設備市場拡大の担い手はSBCとメディアサーバーになるでしょう。」と予想する。

Myersは更に、「ＩＭＳ市場も順調に拡大しています。これは、ＩＭＳを使い固定通信網の改革を始めているアジア太平洋並びににＥＭＥＡの大手オペレーターが、継続して固定 VoIPサービスを採用している事が要因です。」と言う。



ＶＯＩＰ市場サービスプロバイダハイライト

  • トランクメディアゲートウェイ、SBCs 、メディアサーバー、softswitches 、及びに音声アプリケーションサーバーを含めたサービスプロバイダのVoIP 設備市場は2010年第2四半期に5億6470万ドル拡大した（前四半期比較5.3%増）
  • 世界的には、トランクメディアゲートウェイを除く全ての製品カテゴリにおいて、2010年第2四半期の収入は前期に比べて増加した
    • しかし、前年同四半期と比べた場合、SBCs を除く全てのカテゴリで減少している

IMS市場ハイライト

  • 世界のＩＰマルチメディアサブシステム市場（ＩＭＳ中核設備及びにアプリケーションサーバーを含む）は、2010年第2四半期、前四半期と比べて33.5%増と急上昇した
  • 今四半期、Huawei 、Ericsson とNokia Siemens Networks は堅調なＩＭＳ販売を記録した。またAlcatel-LucentとZTE は前四半期と比較して最大幅の増収入を記録した。
  • 非常に好調な四半期の次四半期は不調となるＩＭＳ設備市場の「デコボコ」特徴は、一四半期にまとめて購入する大手オペレーターの購入パターン、又新規のＩＭＳ取引がまばらであることから、今後6から8四半期は続くものと思われる

長期的なＩＭＳ市場の成長は、長期的エボリューション（ＬＴＥ）デプロイメント、及びにモバイルインスタントメッセージング（ＩＭ）、ビデオシェアリング、リッチコミュニケーションスイート（ＲＣＳ）を含むエンハンスドモバイルサービスの促進等が担い手となる

レポート概要

Infonetics社が四半期毎に発表する service provider VoIP reportは世界及びに地域毎の市場シェア、市場規模、2014年までの市場予測、及びに VoIP加入者数、そして高・中・低濃度トランクメディアゲートウェイ、固定線接続のメディアゲートウェイ、セッションボーダーコントローラー（SBCs）、メディアサーバー、Class 4及び Class 5 softswitches、並びに音声アプリケーションサーバー（ＩＰCentrexもしくはＩＰ　ＰＢＸホスト、ＩＰトランキング及び個人宅用）を含むメディアプロセシング又はコールコントロールキャリアの VoIP設備の分析をするもの。調査の対象となるベンダーはAcme Packet、Alcatel-Lucent、AudioCodes、Avaya、BroadSoft、Dialogic、Cisco、Comverse (NetCentrex)、Ericsson、GENBAND、Huawei、Iperia、Italtel、MERA、MetaSwitch、Movius、NextPoint、Nokia Siemens、Nortel、Personeta、RadiSys Convedia、Sonus、Technicolor (Thomson)、Tekelec、UTStarcom、Veraz、Verso、Xener、ZTE等である。

Infonetics社が四半期毎に発表するIMS reportは世界及び地域毎の市場規模、一部の市場シェア、2014年までの市場予測、及びモバイル又は固定電話ＩＭＳ加入者数と設備の分析を含む。調査の対象となる設備はＩＭＳ音声及びＩＭ／プレゼンスアプリケーションサーバー、又ホームサブスクライバーサーバー（ＨＳＳ）、コールセッションコントロール機能（ＣＳＣＦ）サーバー、メディアリソース機能（ＭＲＦ）、及びブレイクアウトゲートウェイコントロール機能（ＢＧＣＦ）を含むＩＭＳ中核設備。また、ＩＭＳキャリアのデプロイメントを地域、国、サービスプロバイダ、そしてベンダー別に調査したＩＭＳデプロイメントトラッカーもレポートに含まれている。調査の対象となるベンダーはAlcatel-Lucent、Broadsoft、Ericsson、Huawei、Mavenir、Nokia Siemens Networks等を含む。